荒木右卫门
第27回ギャラクシー賞奨励賞受賞作品。幕府と大名の確執の中で義弟を殺された又右衛門が、多数の敵を相手に復讐の剣をふるう時代劇。作家の池波正太郎は自著「銀座日記」の中で本作に触れている。「×月×日 平成二年の元旦。快晴なり。朝、入浴をする。例年のごとく、雑煮とおせちの第一食。夜は、亡師・長谷川伸の原作による[荒木又右衛門]をテレビでやったので、二時間余もかかって全部観る。原作は時代小説のドキュメントのおもむきをそなえた傑作だが、テレビ化にあたって、これを忠実に構成化し、すばらしい出来映えとなった。主役の仲代達矢以下、出演の人びと、いずれも気が入っていて、ことに平幹二朗、緒形直人の河合父子が最後の別れをするシーンなどは、両人とも、本当の泪が出たほどだった。原作のちからだ。吉右衛門の語りも荘重でよかった。
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