「岸辺のアルバム」プロデューサーの堀川とんこうが、構想14年を経て1992年にドラマ化を実現させ、自ら演出も担当した渾身の作。タイトルの「ジャック・アンド・ベティ」は、戦後の日本で英語教育に使用された教科書。その教科書には、アメリカ人の豊かな生活が描かれており、当時中学生だった堀川もこの教科書の影響でアメリカに強い憧れを抱いたという。この物語は、洋食器で有名な新潟県燕市を舞台に、昭和20年代から40年もの間、アメリカに追いつき追い越そうと努力した人々の愛と野望を2部構成で描いた作品。「初恋編」では、小林薫、竹下景子をメインに、「青春編」では、その子供たちが大人になった青春群像を、野村宏伸、山口智子メインに描かれ、当時2週にわたって放送された。劇中では、50年代、60年代のアメリカンポップスを中心に約20曲が流れ、当時の時代背景を大いに盛り上げている。...